手足口病
「手足口病の流行について」HP
松平小児科院長 松平隆光
1.手足口病の流行
毎年夏になると流行する主な風邪には、手足口病、ヘルパンギーナ、プール熱(咽頭結膜熱)の3つがあり、三大夏風邪と言われている。この内の手足口病は国立感染症研究所によると今年の7月14日までの1週間で1医療機関あたり12.64人(前週は9.79人)に達し、過去10年で最大規模の流行となっている。 夏に風邪をひく人が珍しかったのは昔の話である。オフィスや家庭にエアコンが普及し、空気が乾燥し、冷やし過ぎによる外気温と室温の差が大きいといった現代の環境では、自律神経も乱れて免疫力も低下し、夏風邪をひくやすくなっている。
2.手足口病とは
手足口病は、口の中や、手足などに水疱性の発疹が出る、ウイルスの感染によって起こる感染症である。子どもを中心に、主に夏に流行する。病気の原因となるウイルスは、主にコクサッキーウイルスA6,A16、エンテロウイルス71(EV71)で、その他、コクサッキーウイルスA10などが原因となることもある。
感染経路は、飛沫感染、接触感染、糞口感染(便の中に排泄されたウイルスが口に入って感染すること)が知られている。感染してから3〜5日後に、口の中、手のひら、足底や足背などに2〜3mmの水疱性発疹が出る。発熱は約3分の1にみられるが、あまり高くならないことがほとんどであり、高熱が続くことは通常ない。ほとんどの発病者は、数日のうちに治る病気です。しかし、まれですが髄膜炎や脳炎などの重篤な合併症を伴うこともあり痙攣や意識障害に注意する必要がある。
3.治療について
手足口病に特効薬はなく、特別な治療方法はない。子どもにとって負担となる症状は、口内炎により食事が十分に摂れなくなることである。その際には、栄養バランスを抜きにしてでも水分補給には十分配慮して、患児が好む飲み物を選択することも必要となる。
4.予防対策
手足口病には有効なワクチンはなく、また手足口病の発病を予防できる薬もない。一般的な感染対策は、接触感染を予防するために手洗いをしっかりすることと、排泄物を適切に処理することである。感染したウイルスは2週間以上便から排泄されるので、長期に亘っての予防措置が必要である。
5.登園・登校の考え方
学校保健安全法では、第三種伝染病のうちその他の伝染病に相当し、対応に関する規定は同法にはない。ウイルスの排出期間が長いため、実質的に登園・登校停止で感染を予防することは困難である。このため、24時間以上解熱し、食欲が平常通りになれば登園・登校を認めるのが一般的である。
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